(『花句集』中村汀女 求龍堂 昭和58年)
せみの音やからはその根に有ながら 千代尼
(『古典文学大系13 中興俳諧集』鳥居清 山下一海校注/集英社 昭和45 年)
「佐潟 夏を彩るハスの花」(動画)
シオカラトンボ(トンボ科)
前書「すみよしの蓮見に朝とくまかりしに、雨ははれても」。
すみよしは大阪の住吉神社。
◇夏の早朝、雨後の風の中にゆきわたる蓮(季題)の清香である。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学大系92』
阿部喜三男・麻生磯次校注/岩波書店 昭和39年)
凌霄花(のうぜんくわ)や問ふべくもなき門つづき
(『花句集』中村汀女 求龍堂 昭和58年)
アオモンイトトンボ(イトトンボ科)
カマキリが他の昆虫を捕まえて食べることはよく知られています。日本には8種ほどのカマキリが生息しますが、
庭先で見られるカマキリはたちていオオカマキリかチョウセンカマキリで、
樹木にハラビロカマキリが見つかることもあります。
これらのカマキリは歩き回らずに「じいっと」獲物を待っていることが多いのですが、
それにはいくつかの理由が考えられます。
まず、あまり動き回ると獲物に見つかって逃げられてしまうかもしれません。
実際のところ、カマキリが動いてもコオロギやハエが気づいているようには見えないのですが、
不用意に近づけば当然獲物は逃げてしまいます。
次に、カマキリ自身が捕食者に見つからないためには、
じっと止まっているほうが得策です。
カマキリは他の昆虫と同じく鳥やトカゲに捕食されます。
カマキリの体は周りの植物と同じ緑や茶褐色をしており、
動かなければあまり目立ちません。
最後に、動かないほうが餌を見つけやすいという利点があります。
生き物の目は一般的に、静止した物を見る時に比べ、
動いている物を見る時は視力が落ちます。
止まっている野球のボールならその縫い目までよく見えますが、
飛んでくるボールとなると普通の人にはそこまで細かい部分は見えません。
物が動いてなくても、自分が動いていれば同じことが起こります。
電車の窓から外の風景を眺めていると、
線路際をビュンビュンと通り過ぎていく電信柱の姿はぼやけてしか見えません。
カマキリにとって餌を見つけるには自分が動かないでるほうが良いのです。
(おおきなひとのための『かまきり じいっと じいっと』
山脇兆史(よしふみ)(九州大学理学研究院助教)
ギボウシ(ユリ科)
カルガモの親子に出会いました(o^^o)お母さんと五羽の子どもたち。
2年前にも他の場所で出会ったな…
母鳥が警戒しているのは,カラスの鳴き声が聞こえたから。
カラスの鳴き声が聞こえなくなると…(*^-^*)
子どもたちが草の中から出て来ました。
真冬に決まったつがいもメスが卵を抱く頃には解消し,
ヒナをぞろぞろと連れて歩いているのは常に母ガモである。
(『鳥のおもしろ私生活』)
最後に
こどものために
一生苦労した母が
最後にはっきり言ったそうだ
「わたしが生んだのですから
あたりまえですよ」
(『母 河野進詩集』聖恵授産所 1975年)
カルガモの親子は,咲くやこの花館から
3時間かけてこの池にやってきたと教えてくれました。
この石段をあの小さな子どもたちが上がったようです。