冬日に
鳥雀のかなしむごとく
ひとり樹木のもとを去りえず
冬の日の地上になじむことの
かくばかりにも哀しきことか
ひえたる手はその樹木を痛み
日はただ卵黄のごとくに沈む
日は日に新しく
雪にうもれて昇る
(『室生犀星詩集』)
鳥雀のかなしむごとく
ひとり樹木のもとを去りえず
冬の日の地上になじむことの
かくばかりにも哀しきことか
ひえたる手はその樹木を痛み
日はただ卵黄のごとくに沈む
日は日に新しく
雪にうもれて昇る
(『室生犀星詩集』)
今日は「大雪」で,雪こそ降りませんでしたが霜が降りていました。
淀にて
初霜に何とおよるぞ舟の中 宝井其角
前書によって淀で詠んだ句となる。
京都伏見の京橋を夜になって出発した三十石船が淀の小橋に着くまでは約五十町の路程である。
船中の客もすでに思い思いに寝入っているころであり,
初霜の置くこの夜寒(よさむ)に,どんな夢路をたどっていることだろうか,との句意。
狂言「靭猿(うつぼさる)」のなかの歌謡
「舟の中には何とおよるぞ,苫(とま)を敷寝に楫(かぢ)を枕」を巧みに文句取りしたものである。
季語は「初霜」で冬。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学全集42』
初霜に何とおよるぞ舟の中 宝井其角
前書によって淀で詠んだ句となる。
京都伏見の京橋を夜になって出発した三十石船が淀の小橋に着くまでは約五十町の路程である。
船中の客もすでに思い思いに寝入っているころであり,
初霜の置くこの夜寒(よさむ)に,どんな夢路をたどっていることだろうか,との句意。
狂言「靭猿(うつぼさる)」のなかの歌謡
「舟の中には何とおよるぞ,苫(とま)を敷寝に楫(かぢ)を枕」を巧みに文句取りしたものである。
季語は「初霜」で冬。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学全集42』
栗山理一他校注・訳 小学館 昭和47年)
狂言「靭猿(うつぼさる)」
ナンキンハゼの木に止まっていたモズ♀
飛んだ…何か見つけたのかな(・・?
なんか嬉しそうな顔(^^ )
ナンキンハゼの実をくわえた(°0°)
モズは虫や小動物などを食べると思っていたら木の実も食べるんだ…
風もなく日ざしが暖かいです(o^^o)
特徴をうまく撮せなかったのですがモズ♂のようです。
酒や時雨のみば紅葉(もみぢ)ぬ人もなし 松永貞徳
時雨にぬれて山の木々が紅葉するように,
酒を飲めば顔をあかくしない人はいないから,
酒はちょうど時雨のようなものだろうか、の意。
時雨と酒に共通点を見いだしたおもしろさ。
酒に酔った顔のあかさを「紅葉」と見るのは,
白楽天の「林間ニ酒ヲ煖(あたた)ムルニ紅葉ヲ焼キ」からの連想もあろうか,季語は「紅葉」で秋。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学全集42』
時雨にぬれて山の木々が紅葉するように,
酒を飲めば顔をあかくしない人はいないから,
酒はちょうど時雨のようなものだろうか、の意。
時雨と酒に共通点を見いだしたおもしろさ。
酒に酔った顔のあかさを「紅葉」と見るのは,
白楽天の「林間ニ酒ヲ煖(あたた)ムルニ紅葉ヲ焼キ」からの連想もあろうか,季語は「紅葉」で秋。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学全集42』
栗山理一他校注・訳 小学館 昭和47年)
なげくこと多かりしかど死ぬきはに子を思ふことよろづにまさる
(『与謝野晶子歌集』)
(『与謝野晶子歌集』)
与謝野晶子は明治11年(1878)12月7日に堺県堺区(現大阪府堺市)に生れました。
「君死にたまふことなかれ」(動画)
夢よりも現(うつゝ)の鷹ぞ頼母(たのも)しき
一富士,二鷹は吉兆の夢だが,天翔(あまがけ)る現実の鷹のほうが,はるかに頼もしい。
蟄居(ちつきょ)中の門人・杜国(とこく)の元気な姿に安堵した意を寓する。
(『袖珍版 芭蕉全句』)
一富士,二鷹は吉兆の夢だが,天翔(あまがけ)る現実の鷹のほうが,はるかに頼もしい。
蟄居(ちつきょ)中の門人・杜国(とこく)の元気な姿に安堵した意を寓する。
(『袖珍版 芭蕉全句』)
照れているのではありません( ^-^)