2016年12月12日月曜日

気温が低く霜が降りている

山茶花(さざんくわ)の空少しある軒の下  原 石鼎
(『日本の詩歌30』)
今朝は,気温が低く霜が降りていました…

巻第二 89
    磐姫皇后(いはのひめおほきさき),天皇(すめらみこと)を思(しの)ひて作らす歌
居明(ゐあ)かして 君をば待たむ ぬばたまの 我が黒髪に 霜は降るとも

ここでじっと夜を明かしてあの方をお待ちしよう。
この黒髪にたとえ霜は降りようとも。

磐姫皇后 仁徳天皇の皇后。異常な嫉妬の物語が多い。
天皇の八田皇女(やたのひめみこ)への愛を怨(うら)んで山城の筒城(つつき)の宮に引き籠り,
その地でひとり生涯を終えたと『書紀』に記し,『古事記』にもほぼ同様の話を伝える。
(『萬葉集(一)』)
彩雲は,太陽光や月光が,ごく微細な雲粒で回折されることによって現われる。
雲粒の大きさがまちまちなため,光の曲がり方もさまざまで,
色の模様に一定のパターンが現われない。

(『ヤマケイポケットガイド(25)雲・空』田中達也/山と渓谷社 2001年)
 水を飲んでいたのは
多くの鳥は,くちばしを水につけても,そのままでは飲めません。
水を下くちばしの上に載せて,それを舌で吸い上げるか,
あるいは,水を下くちばしの上に載せて,頭を上げて,喉に流し込みます。
つまり,「そろっと掬(すく)って,ごくりと飲む」ことを何度か繰り返します。
いわば,小さじを用いたスプーン方式といえます。

(『身近な鳥の生活図鑑』)
崩しては数へ直すや四十雀  蓼太
(『俳諧歳時記(秋の部)』横關愛造編 改造社 昭和29年)
各地でこの冬1番の冷え込み」で寒さに母がちょっと渋りましたが
来てみるとやはり散歩は気持ちいいと喜んでいました( ^-^)
風中の大樹笑ひておうおうと見送る種子ぞ北へ赴く   川野里子
(『現代の短歌』)

メジロが朝ご飯を探していた木はトウネズミモチだと思いますが
トウネズミモチ モクセイ科(中国原産) ヒヨドリ,ムクドリ,カラス類など
 塩害や大気汚染に強く,高速道路の防音樹として植栽されたり,
公園や工場などの目隠し用に多く植えられたりしている。
日本の在来種である同じ仲間のネズミモチも,本種と同様に活用されている。
 実はどちらも10月頃から熟し始めるが,
鳥が食べ始めるのは早くても11月下旬頃からである。
両種とも,ほとんどがヒヨドリの独り占めで,9割はヒヨドリが採食し,
残りのほんの1割くらいをムクドリ,オナガ,ツグミ類などが採食する程度だ。

(『野鳥と木の実』)
巻第六 冬歌 627 
   題しらず   西行法師
さびしさに堪へたる人のまたもあれな庵(いほり)並べむ冬の山里

さびしさに堪えている人が他にいたらいいな。
庵を並べて住もう,冬の山里で。
○またもあれな 自分の他にもいてほしいな。
「あれな」は西行に多い表現。
(『新古今和歌集<上>』)
さびしさにたへし跡ふむ落葉哉   西山宗因

西行が寂しさに堪えて住んだという西行谷の落葉を,西行をしのびながら踏みしめる,の意。
西行が,寂しさによく堪え,世事に心を動かされない人がいたら、
庵(いおり)を並べて語らう友としたい,と詠んだことに応ずる気持であろう。
歌のよりどころとして,西行にあこがれる気持が素直に表われている。
季語は「落葉」で冬。
西行の歌が冬の歌であるのに従ったもの。
(『近世俳句俳文集 日本古典文学全集42』
    栗山理一他校注・訳 小学館 昭和47年)
シンクロしていました(^^ )
 鶺鴒を忘るともなく見失ふ  星野立子
(『講談社版 カラー図説日本大歳時記[座右版]』 昭和58年)
エナガに会えたけど…
今朝は,高い木の上ですぐに飛んでいった(T^T)
匿まふはこころ一つよ薔薇の木をたわめてかかりゐし梯子あり  大西民子
(『現代の短歌』)