2016年7月9日土曜日

警報が解除されて…

ひるがほは何処に見てもわが脱ぎし衣(きぬ)と覚えてあはれなつかし
(『与謝野晶子歌集』)
朝,大雨・洪水警報が出ていたので
警報の解除を待って午後から出かけました。
傘をさしても濡れてしまう大雨でしたね…
「雨と風にはまいった,まいった…」(*゜∀゜*)
白き蓮沼に咲くごとく
かなしみが
(ゑ)ひのあひだにはつきりと浮く
(『日本の詩歌5石川啄木』)


みそ萩の花さく溝の草むらに寄せて迎火たく子等のをり
(『若山牧水歌集』)

ツチガエルだと思いますが…
(イボガエルと呼んでいましたσ(^^)…)
トノサマガエルは重たいので浮き草の中に沈んでいる(*^▽^*)
草の庵に脚さし伸べて小山田(をやまだ)の山田の蛙(かはず)聞くがたのしさ
(『良寛歌集』東郷豊治/創元社 昭和38年)




 まだ幼さが残っていますね(^。^)
でゞむしの住(すみ)はてし宿やうつせ貝
(『蕪村全集 第一巻 発句』尾形仂・森田蘭/講談社 1992年)
蝸牛(かたつぶり)住みはてぬ宿やうつせ貝

○うつせ貝 中身が空の貝殻。
▼この貝殻は蝸牛が短い生涯を住み果たした家の跡か。短い人の一生も思われる。
(『蕪村全集 第一巻 発句』尾形仂・森田蘭/講談社 1992年)
巻第八 哀傷歌 853  中納言兼輔
   思ひにて人の家に宿れりけるを,
   その家に忘れ草の多く侍りければ,あるじにつかはしける
なき人を偲びかねては忘れ草おほかる宿にやどりをぞする

故人を偲ぶことに堪えかねて,いっそ悲しみを忘れようと,
忘れ草の多く生えているこのお宅に宿をお借りします。

○思ひにて 喪中で。
○忘れ草 萱草(かんぞう)。ユリ科の多年生の草。
古代中国において,憂いを忘れさせてくれる草として詩文に作られ,
万葉集にも(省略)歌われる。
(『新古今和歌集(上)』)

ノカンゾウ ユリ科
湿ったところが好きなので,田の畦や池の畔などに生えています。
ヤブカンゾウのように人家周辺ならどこにでもたくさんある,
というわけではなので,あまり見ることはできません。
全体にヤブカンゾウより一回り小型です。
ニッコウキスゲなどもこのカンゾウの仲間です。
このグループはみな,一日花といって
1つ花は朝咲いて夕方にはしぼんでしまい,1日しか持ちません。
その代り,花のつけ根を見ると,
次に咲く花のつぼみがいくつもスタンバイしています。
●分布:本州,四国,九州,沖縄
●花期:7月~8月

(『花のおもしろフィールド図鑑(夏)』)
いつもならカメラをかまえる前に隠れてしまうのに
逃げなかった理由は…

 オスは精子が入った大きなゼラチン状の塊(精球と呼ばれる)を,メスの腹につける。
しかしメスは,この精球をなんとムシャムシャ食べ始めてしまう。
実は精球のゼラチン質には栄養がたくさん含まれていて,
メスをこれを食べることによって,大きな卵をたくさん産むことができるのだ。
メスは腹の先に大きな産卵管を持っている。
そして細長い剣状の産卵管を持つ種類は土の中に,
曲がって太く短い鎌状の産卵管を持つ種類では植物の茎の中や,
なんと薄い葉の中にも産卵する。
 キリギリスでは,卵は冬を越して翌春にふ化するが,
中には2年目の春にやっとふ化する卵もある。
しかも同じメスの卵に両方が混ざっていて,
寒い地方ではほとんどが2年卵なのだそうだ。
キリギリスは卵の期間が長く,寒い地方や冷夏の年には,
ふ化が遅れて秋までに成虫になれないことがある。
そこで冷夏にぶつかる危険を分散するためと,
春のできるだけ早い時期にふ化するために2年卵を作り,
1年卵との割合を決めていると考えられている。

(『虫のおもしろ私生活』)

花が開いているp(^-^)q
蕾だけで終わるかなと思っていました。



アリが中には入れずに降りて行っていた('-'*)

ヘクソカズラを困らせていたのは,小さな花に押し入って甘い蜜を盗んでしまうアリである。
そこで,アリの侵入を防ぐために花のなかに細かい毛を密生させるように工夫した。

(『身近な雑草の愉快な生きかた』)


なんかいくつもの目が睨んでいるような…
 セミの幼虫は地中から外に出て,脱皮して成虫になりますが,
このとき残ったセミの抜け殻は,セミの幼虫の抜け殻であって,セミの蛹ではありません。
トンボのヤゴも幼虫ですので,水中から上がって残った抜け殻は蛹ではないのです。
また脱皮の際,外骨格でおおわれている昆虫は体の外皮を脱ぐことになりますが,
外皮と通じている呼吸器官の気管も一緒に脱皮します。
セミの抜け殻の内部に白いひもが入っているのに気がついた人もいるかもしれません。
これが脱皮した気管なのです。

(『観察する目が変わる昆虫学入門』)
お昼から来たのに羽化に出会えた(°0°)
今朝は,大雨だったので遅くなったのかな(・・?
わが胸の幼なさ透かせナイロンは濡れをり蝉かへる間近き雨に
(『中城ふみ子歌集』)
クマゼミの羽化」(動画)