2016年5月8日日曜日

気温が上がってきて…

ヤマボウシ
ミズキの仲間に共通の,はっきりした葉脈の葉を対生させます。
花弁のように見える印象的な総苞片(そほうへん)が十文字に4枚あるので,
一度覚えたら,花の時期間違えることはないでしょう。
本当の花は,真ん中に見える固まりです。
小さな花が集まっているのです。
1つの花を包んでいるのは,「ガク」で,

そうした花の集合をさらに包んでいるのが「総苞」です。
近頃,町でよくアメリカ原産のハナミズキ(アメリカヤマボウシ)を植えるようになりました。
こちらは4月頃,美しい薄紅色や白の花を咲かせます。
ハナミズキの方が派手に見えますが,それは,

春に出る新芽がまず花を咲かせるからです。
これに対して,ヤマボウシはまず花を展開させて,

その枝の先に花を咲かせるので,
下から見ると花が葉に隠れたようになります。
アメリカにも,日本のヤマボウシのように先に葉を展開するタイプがあります。

(『樹木ウォッチング』森本幸裕 日本放送出版協会 2002年)
ガマズミ
ハコネウツギ
散る時も開く初めのときめきを失はぬなり雛罌粟の花
(『与謝野晶子歌集』与謝野晶子自選 岩波文庫 1985年)
悲しいときの 
桜も
嬉しいときの
桜も
心に 刻む

(『点滴ポール 生き抜くという旗印』岩崎航、写真:齋藤陽道 ナナロク社 2013年)

岩崎さんのブログ「航の SKY NOTE
   ハハコグサ

ちいさいから踏まれるのさ
弱いから折れないのさ
たおれても
 その時 もし
ひまだったら
しばらく
   空をながめ
また起きあがるのさ


(『かぎりなく やさしい花々』星野富弘 偕成社 1986年6月)
イボタノキ
カルミア(別名 アメリカシャクナゲ)
ある方が週刊誌に書きたてられていましたね…
障碍者は清廉潔白でなくてはならないなんては思いません。
瀬戸内寂聴さんが
これからの乙武さん 小説家なら不幸ではない」(朝日新聞 2016年4月8日)
とアドバイスされています。
アオモンイトトンボがハンカチをくわえているのではありません…

無一文のわれもこの民衆のひとりにてずれし靴下を又あげてゆく
(『歌集 方代』山崎方代 かまくら春秋社 2004年)
ザクロ
花が開くのを楽しみにしていました(*^-^*)
( 去年6月にブドウの実を見ました)

ワシントンヤシの切り株が野草の植木鉢に変身していました(*^▽^*)

ハナミズキの総苞は色がピンクか白で先が丸くくぼみ,
花がそれぞれに実に育って金平糖のような果序をつくる。

(『野に咲く花の生態図鑑』多田多恵子 河出書房新社 2012年)
巻第十七  3910 
玉に貫(ぬ)く楝(あふち)を家に植(う)ゑたらば山ほととぎす離(か)れず来(こ)むかも
 右は,四月二日に大伴宿祢書持(おほともすくねふみもち)の,

       奈良の宅(いへ)より兄家持(やかもち)に贈りしものなり。

玉に通す楝を家の庭に植えてあったら,山ホトトギスは絶えず来るだろうか。
 ◇右は,四月二日,大伴宿祢書持が奈良の家から兄の家持に贈った。
▽「楝」は現在,俗にセンダンと呼ばれる木。
初夏に花が咲くが,それを五月の薬玉(くすだま)に用いるのはここだけ。
楝とホトトギスとの結びつきは,橘ほど強くない。
ここは,楝に「逢ふ」の意を籠めて,内舎人として久迩京に赴任中の兄家持を山ホトギスに譬え,兄に逢いたい意を寓するものか。
(『万葉集(四)』佐竹昭広他校注 岩波文庫 2014年)

久邇(くに) 京都府相楽郡加茂・木津・山城の諸町にわたる地。
久邇の都(みやこ) 天平十二(740)年十二月から同十六年二月までの聖武天皇の帝都。
大養徳恭仁大宮(おほやまとくにのおほみや)ともいう。

(『万葉集事典』中西進 講談社文庫 1985年)
オオニワゼキショウ
かなり翅が傷んでいて…
ツマグロヒョウモンと呼ばれる縁取りが消えてしまっている…
ナミテントウのカップル
近くにいてのんびりしているのはナナホシテントウ
  生き物の変異  岡島秀治
 身近な自然を観察することは楽しいことです。
自然には不思議がいっぱいあります。
今回はナミテントウの色や斑紋の変異を観察しました。
 人にも変異があります。
人によって顔の特徴や,背の高さが違いますね。
もしみんな同じだったら,誰が誰だかわからなくなってしまいます。
ほかの生き物でも,同じように変異があります。
動物だけでなく,植物にもあります。
例えば,私の好きなムラサキツユクサという,道端でも花を咲かせている植物。
その花は,独特の深みのある赤紫色をしていて,とてもきれいなのですが、
よく観察すると,株ごとに少しずつ色が違うことに気がつきます。
一度,真っ白の花を見つけたこともあります。
 ナミテントウの変異は,とてもはっきりしていて,まるで違う種類のように,
違った色や模様をもったものが,割と簡単に見つかります。
町の中でも,ちょっと緑の多い公園などで,見つけることができます。
ぜひ探してみましょう。

(『てんとうむしみつけた』岡島秀治文、稲田務絵、福音館書店 2017年)

歩いているうちに気温がどんどん上がっていきました(;´Д`)