2016年5月25日水曜日

降りそうで降らない…

クリ(雄花)ブナ科

 縄文の遺跡からは,クルミ,ドングリ,椎(しい),栃(とち)などともに,栗の実がたくさん出土している。
出土物の保存状態が完全でなかったり,地域によって差があったりするというものの当時の人々の栄養は60パーセントぐらいが木の実からから取られていたという説が有力だ。
なかでも栗の実は相当重要視されていたらしい。
というのも,クルミは脂肪が多くてたくさん食べられないし,ドングリや栃はアク抜きをしなければいけない。
椎の実より栗の実の方が大きく,収穫量が多い。
しかも栗は味にクセがなく,料理の幅も広い。
こうなるともう栗を今日のように植林してでも……
という推測が成り立つが,どうもそのとおりらしい。
植物の花粉は地中でも一万年以上も腐らないということから,花粉分析という方法によって土を調べることにより,昔どんな木や草が繁っていたかわかるようになってきた。
この方法で最近,縄文の遺跡近くに特別な花粉が,自然分布より多いという報告が出始め,栗の植林を証明しているのではないかといわれている。

(『森の博物館』稲本正 小学館 1995年)
アシナガグモの仲間だと思いますが…
罌粟散るを見しより男老い初めぬ  三橋鷹女
(『現代日本文學全集91 現代俳句集』筑摩書房 昭和32年)
カワラヒワ
 この植物は,病気や連作障害に強いので,同じナス科のナスの接ぎ木の台木として,役に立ちます。
 接ぎ木というのは,近縁の植物の茎や枝に割れ目を入れて,別の株の茎や枝をそこに挿し込んで癒着させ,二本の株を一本につなげてしまう技術です。
接ぎ木で一本になった株は,根が台木の性質をもちます。
だから,台木にワルナスビを使うと,ナスは病気に強くなり連作に耐えることができます。
 この植物の花はそれなりにきれいですが,この植物は接ぎ木以外には特に役に立ちません。
そのため,私たちは,この植物を見つけると抜こうとします。
そのときに,この植物のもっているトゲにうっかり刺さってしまいます。
そんな悪さをするので,「ワルナスビ」とよばれのです。
「植物たちは,トゲで動物に食べられることからからだを守っている」と紹介してきました。
でも,私たち人間に好まれないワルナスビのような植物のトゲは,
引き抜かれて捨てられてしまうことから身を守っているのです。
(『植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫』田中修 中公新書 2012年)
コヒルガオ
十薬(じふやく)に真昼の闇の濃かりけり  川端茅舍
(『日本の詩歌30 俳句集』中央公論社 1979年)
 ヒナキキョウソウ
●いろいろな集散花序
 集散花序にもいろいろなタイプがあり,1つの節から出る花柄の本数や,節と節の角度で区別されています(図94(省略))。
 柄が各節に1本出るもの,つまり互生する葉の葉腋から伸びているものを「単出集散花序(たんしゅつしゅうさんかじょ)」といいます。
単出集散花序には,ワスレナグサのように平面的に渦巻き状に見るもの(券散花序(けんさんかじょ)),ゴクラクチョウカ(ゴクラクチョウカ科)のように左右交互に分枝するもの(扇状花序(せんじゃうかじょ),あるいはノカンゾウ(ワスレグサ科)やキスゲ(別名ユウスゲ;ワスレグサ科)のように同一方向にほぼ直角に分枝して立体的な渦巻き状に見えるもの(かたつむり形花序),ムラサキツユクサ(ツユクサ科)のように左右相互にほぼ直角に分枝して立体的に見えるもの(さそり形花序)などがあります。
 カワラナデシコのように花の柄が各節から2本生じるもの,つまり対生する葉の葉腋から,それぞれ柄が伸びるものを「二出集散花序(にしゅつしゅうさんかじょ)」といいます。
 また,ヤブガラシやアジサイなどのように,各節に3本以上の柄が生じるものもあり,「多散集散花序(たさんしゅうさんかじょ)」と呼びます。

(『観察する目が変わる 植物学入門』矢野興一 ベレ出版 2012年)

 タイサンボク【泰山木】(モクレン科)
別名:ハクレンボク 原産地:北アメリカ中南部
 初夏に直径20cmもある大型の白い花を,濃緑の大きく育った樹冠に点々と咲かせる。
丸みを持った花弁は普通6枚で厚みがあり杯状に開花する。
葉も長さ20cmと大きく革質で表面は光沢のある濃緑色,裏面は褐色の毛が密生する。
日本には最近導入が始まったばかりだが,原産国のアメリカでは多くの園芸品種が作出されている。

(『庭木・街の木』解説:岡部誠・堀越禎一 写真:巽英明 小学館 1999年)
 あじさい
ユキノシタ科の落葉低木で,「ガクアジサイの変種オタクサ」
という意味の学名になっているように,ガクアジサイを母種として日本でつくられた園芸品と考えられている。
オタクサとはシーボルトの愛人お滝さんからきたものであるが,シーボルトは今から150年ほど前に長崎の出島にあって高野長英,青木昆陽など多くの学者を養成したドイツの学者で,日本の植物研究にも大きな貢献をした。
漢字では紫陽花をあて,七変化とか,てまり花と呼ぶ。
花の四枚の花弁のようにみえるが実は萼(がく)で,本当の花は中心部にある小さな花である。

(『四季の博物誌』荒垣秀雄編 朝日文庫1988年)
ブドウの実がなっています(^_^)v
キササゲ

スイレン
ナミテントウ
アシブトハナアブ
ナミハナアブ
ミツバチとアブの違いは,「ミツバチのとくちょう」(小学3年)
ネコハエトリ