（『波郷句自解 無用のことながら』石田波郷 梁塵社 2003年）
カニグモの仲間かな(・・?
（『しづ子 娼婦と呼ばれた俳人を追って』 川村蘭太 新潮社 2011年）
（『あの山越えて 山頭火行乞記』大山澄太編 潮文社 昭和44年）
（『無援の抒情』道浦母都子 岩波現代文庫 2000年）
（『決定版尾崎放哉全句集（旧版）』伊藤完吾・小玉石水編 春秋社 1993年）
つまらないから
じっとがまんしてゐたらば
こころがかがやいてきて
秋がそっとてのひらをひらき
てのひらへ わたしをのせ
その胸のあたりへかざってくださるようなきがしてくる
（『八木重吉全詩集 2』ちくま文庫 1988年）
はじめて咲いた薔薇は
紅い大きな薔薇だ。
土の中で根が思う
「うれしいな，
うれしいな。」
二年めにゃ，三つ，
紅い大きな薔薇だ。
土の中で長おもう
「また咲いた，
また咲いた。」
三年めにゃ，七つ，
紅い大きな薔薇だ。
土の中で根がおもう
「はじめのは
なぜ咲かぬ。」
（『金子みすゞ童謡集』ハルキ文庫 1998年）
葉がおちて
足元にころがってゐる
すこしの力ものこしてもってゐない
すこしの厭味もない
（『八木重吉全詩集 2』ちくま文庫 1988年）
（『夏みかん酸つぱしいまさら純潔など』鈴木しづ子 河出文庫 2019年）
まだ秋なので…引用が早すぎますが(^^ゞ
（『若山牧水歌集』若山喜志子選者 岩波文庫 1936年）
